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2015.06.12

整腸戦略

 子供の頃からお腹が弱かった。小学生の頃は給食の牛乳が天敵だった。体調によるのか、週に2、3度、冷たく冷えたのにあたったときは、5時間目を過ぎたあたりからお腹がゴロゴロする。しかし、小学校のトイレで「大」に入ったところを見られれば、次の学級委員選挙は乗り切れない。とにかく家まで走って帰るしかないのだ。そして、そういう日に限って、下駄箱の前で大好きな隣のクラスのノリコちゃんに会ったりする。何か話しかけたいのだが、そんなことをしている身体の状態ではない。だだ彼女の顔だけを見て、そして家に走る。
 週に2、3度、下駄箱の前で青い顔をして睨んでくる隣のクラスの少年を、少女が好きになることはなかった。可愛そうな僕。目に涙をため、首を振りながら家に走る。思えば、昔から切ない人生だったな。
 もともと日本人は「乳糖」を分解する酵素が少ないらしく、牛乳で下痢する人は多い。そういう人は、無理に飲んではいけない。でも、我々の小学生時代は、食物アレルギーなどという概念がなかったから、出された給食はぜんぶ食べなければならなかった。残してはいけない。学級委員はなおさらだ。乱暴だったが、食べ物のアレルギーで死んだという話も聞かなかったのはなぜだろう。ただの突然死扱いだったのか。
 大人になって牛乳でお腹がロゴロすることはなくなった。酒を飲む前には牛乳を飲むといいと言われ励行している。新千歳空港で腰に手をあてて町村牛乳を飲んでいる中年男は、首を振って走っていた少年の40数年後の姿だ。
 だが、相変わらずお腹は弱く、トイレの頻度も高い。便秘で苦しむ人も多いようだが、その状態はよくわからない。トイレに行かなくて済むなら、学級委員選挙に支障はないだろうに。
 下痢を止めるのは下痢止め、便秘を治すのは便秘薬。整腸剤は超を整えてその両方を改善するのだが、ときどき乳糖が入った整腸剤があるから注意が必要だ。いまは下痢止め「ストッパ」を携帯している。だからいつだって学級委員選に出馬できる。良い薬もできたようだから、総理だってできるかもしれない。

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