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2019.01.03

迂回

 鵜飼は観られなかったが、説明は聞いた。初めて知ったのだが、鵜は飲んだ魚のすべてを取り上げられるわけではなく、喉の首輪より小さなものはしっかり飲み込んでいるのだそうだ。鵜呑み。小さな魚で栄養補給しながら、鵜匠に命ぜられた業務を遂行するわけだ。
 宴会では「私も40年以上、あの鵜のように会社で働かされてきました」というお約束のご挨拶があったが、それよりも鵜は実に気の毒であるという事実を知った。それは鵜の生い立ちである。
 鵜匠は代々世襲されるが、鵜はそうではない。毎年、北方からやってきて茨城の日立あたりの海岸で羽を休めているところを捕獲され、その後、鵜飼の鵜となるべく訓練されるのである。拉致である。北に連れて行かれ工作員にさせられるようなものだ。鵜の諸君は、茨城は迂回した方がいい。そんな鵜の切ない一生を知ってしまったのだが、それでも鵜飼は観てみたい。

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